米MIPS Technologies社が,ドイツのInfineon Technologies社の新しい広帯域通信プロセッサ「EasyPort」ファミリに,同社の64ビットCPUコア・サブシステム「MIPS64 5Kc」が採用されたことを米国時間6月3日に発表した。同CPUコアは,ATMセルの処理機能を提供する。

 「EasyPort」は,ネットワーク端末コントローラ。中小規模の企業ゲートウェイ,アクセス・ルーター,VoIPルーターに向けたデータと音声/データ統合アクセス装置(IAD:Integrated Access Device)における低い消費電力や柔軟性のニーズに対応する。同製品と同社の広帯域アクセス,音声/データ・チップセットを組み合わせて使用するシステム製造業者は,単一のアップリンクを通じて高速インターネット・アクセス,統合型高速メディア・ストリーミング,マルチチャネル音声サービスが可能なプラットフォームの提供が可能になる。

 「ファイアウオール,VPNなどのサービス・プロバイダのプラットフォーム向け,また将来的な家庭におけるプライベート・ネットワーキングなどの用途に向けて64ビット・コアを選択した。MIPS64アーキテクチャにより,顧客は64ビットのネットワーキング・プロトコルに対応できるとともに,次世代インターネット・プロトコルIPv6が定義する128ビットのIP割り当てに対応できる」(Infineon社)

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